【大学・研究ニュース】
2008年04月12日
【大学・研究ニュース】「ヒトiPS細胞」の特許出願関連、速報
(以下、2008年4月11日付け、読売新聞より引用)
【ヒトiPS細胞、バイエルが先に作製…特許も出願か】
外資系製薬会社のバイエル薬品(大阪市)が2007年春に、様々な臓器や組織に変化する、人の新型万能細胞(iPS細胞)の作製に成功していたことがわかった。
京都大の山中伸弥教授が人のiPS細胞を作製した時期(07年11月発表)よりも早く、すでに特許出願しているとみられる。
グループ筆頭企業のバイエル社が特許を日本で取得した場合、内容次第では医療への応用で影響を受ける恐れがある。作製したのは、07年12月に閉鎖されたバイエル薬品神戸リサーチセンター(神戸市)の桜田一洋センター長(当時)ら。06年8月、山中教授によるマウスでのiPS細胞の作製発表を受けて、直後に人のiPS細胞づくりに着手した。
今年1月にオランダの科学誌「ステム・セル・リサーチ」(電子版)に掲載された論文や桜田さんによると、新生児の皮膚細胞に、山中教授の初期の手法と同じ四つの遺伝子を組み込んでiPS細胞を作製。遺伝子の導入に使うウイルスが1種類異なっていた。
作製日時や特許出願については「バイエルとの秘密保持契約があり、明らかにできない」としている。しかし、センターの実質的な研究が07年10月中に終わったことやiPS細胞の培養を約200日していることなどから、山中教授に先行しているとみられる。一般に外国企業が医療関連の特許をとると、医療費が割高になることが多い。山中教授がマウスで基本特許を取得しても、人のiPS細胞の作製や臓器に変化させる方法など応用面で特許を押さえられると、日本の医療に影響が出る恐れがある。
(以下、2008年4月12日付け、読売新聞より引用)
【iPS細胞で京大が会見、特許の優位性を強調】
バイエル薬品(大阪市)が昨春、人の新型万能細胞(iPS細胞)の作製に成功していたことについて、京都大は11日、記者会見を開いた。
中畑龍俊・iPS細胞研究センター副センター長は「山中伸弥教授は動物の種類を限定せず、iPS細胞を作ること自体を発明した」と、特許の優位性を強調した。
特許庁の調査では、今年2月末までに公開されたiPS細胞に関する特許出願は、山中教授と京大がそれぞれ申請した2件だけ。松本紘・副学長は「知的財産が一部に独占され、国民が不利益を受けないようにしたい」と話した。
特許出願は、特許庁に出した後、1年半過ぎると無条件で公開される。申請から30か月以内に翻訳文を提出すれば、海外でも同じ日に申請したことになる。米国だけは出願順でなく、発明した時期で決まる。
(2008年4月12日00時04分 読売新聞))
iPS細胞についての解説(ウィキペディアより)
2008年04月10日
【大学・研究ニュース】「ミトコンドリア異常でがん悪性化 筑波大チームなど解明」、筑波大、島根大、千葉県がんセンターのチームの研究より。
(以下、アサヒ・コムより引用)
【ミトコンドリア異常でがん悪性化 筑波大チームなど解明】
がん細胞にあるミトコンドリアの遺伝子に異常が起こると、がん細胞が悪性化し、転移しやすくなることが、筑波大、島根大、千葉県がんセンターのチームの研究でわかった。治療法開発につながると期待されている。3日付の米科学誌サイエンス電子版に掲載される。
林純一・筑波大教授(細胞生物学)によると、細胞のエネルギーになるATP(アデノシン三リン酸)をつくるミトコンドリアの酵素に遺伝子変異があると、活性酸素が過剰にできる。マウスの肺がん細胞を使った実験で、活性酸素によって、細胞増殖を調節する物質が異常に増えることを突き止めた。
酵素に変異があるがん細胞をマウスに注射すると肺に転移したが、マウスに活性酵素を抑える薬を飲ませると、転移は減った。人の乳がん細胞でも、同じ酵素に異常があると活性酸素が過剰に生み出され、悪性化することを確かめた。
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【大学・研究ニュース】「いらない細胞、細胞がパクパク…京大チーム撮影」京都大大学院生命科学研究科、英科学誌ネイチャー電子版に発表。
(以下、アサヒ・コムより引用)
【いらない細胞、細胞がパクパク…京大チーム撮影】
体内の不要になった細胞を処理する「貪食(どんしょく)細胞」が「食べる」過程を連続撮影することに、京都大大学院生命科学研究科の松田道行教授、中村岳史講師らが成功した。貪食細胞が生きたまま、その様子を連続撮影したのは初めて。英科学誌ネイチャー電子版に発表された。
生体内の「ゴミ処理」は細菌やがん細胞などから体を守るのに重要な仕組みだ。この時、食べるべきものを見分ける▽のみ込んで細胞内の消化する場所まで移動させる▽あとかたなく消化する――の3過程があるが、移動の過程がよくわかっていなかった。
松田教授らは、貪食細胞が細胞内にのみ込む過程で、カギとなるたんぱく質Rab5に注目、このたんぱく質が働く準備ができると黄色に光るように遺伝子を改造した。同大医学研究科の長田重一教授らとの共同研究で、リンパ球を食べさせた。
貪食細胞は、リンパ球を包み込み、細胞内の消化酵素を含む小袋があるところまで移動させる。顕微鏡で観察すると、黄色に光って働いているRab5が不要細胞をぐるりと包み込んで運ぶ様子がはっきりと見えた。
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2008年04月02日
【大学・研究ニュース】大阪大学発ベンチャーが新薬 遺伝子治療用に申請
(以下、アサヒ・コムの記事より引用)
【大学発ベンチャーが新薬 遺伝子治療用に申請】
大阪大学発の創薬ベンチャー、アンジェスMG(大阪府茨木市)は28日、遺伝子治療薬の承認申請をしたと発表した。国内では初めて。27日に厚生労働省に提出した。認可されればアンジェスとして初めての自社製品となり、バイオベンチャーへの投資意欲も盛り上がることが期待される。
申請した治療薬は、血管を新たに作る作用をもつ「HGF」(肝細胞増殖因子)を生み出す遺伝子を用いた薬。筋肉注射して、血管が詰まり血流が悪くなっている患部を治す。これまで糖尿病などが原因で動脈硬化が進むと、足の血管が壊死(えし)し、足を切断するしかなかった。新薬を使えば切断せずに治療できる。
07年6月に終了した臨床試験では、投与した患者27人のうち19人に痛みや壊死が縮小する効果を確認している。米国でも臨床試験を進めている。
アンジェスは99年12月、大阪大の研究者らが設立。02年9月には東証マザーズに「大学発」として初の上場を果たした。
(以上引用終わり)
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【大学・研究ニュース】札幌医大チーム・肝硬変の新薬実験に成功
(以下、アサヒ・コムの記事より引用)
【肝硬変の新薬実験に成功 札幌医大チーム】
根本的な治療が難しい肝硬変について、札幌医科大(第4内科)の新津洋司郎(にいつ・ようしろう)教授らのチームが新薬の動物実験に成功した。米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー(4月号)に発表する。年内にも臨床試験を始め、肝硬変を完治させる薬をめざす。
肝硬変は肝臓全体が線維化して硬くなり、肝機能が衰える病気。国内では、肝がんと肝硬変で年に4万人を超える人が死亡する。肝臓で脂質やビタミンAをたくわえる星細胞が、コラーゲンをたくさんつくるようになることで起こると考えられている。
新津さんらは、コラーゲンの生成に欠かせないたんぱく質「HSP47」を抑える物質を合成。これが星細胞だけに届くよう工夫した「薬」をつくり、肝硬変を起こすように仕向けたネズミ72匹で効果の有無を実験した。
「薬」を注射されなかったネズミは、4週間ほどで肝硬変になって40日ほどでほとんど死んだ。だが、肝硬変ができてから「薬」で治療されたネズミは、すべてが70日たっても生き延びた。慢性の肝硬変の状態にしたネズミの実験でも効果があった。
肝臓を調べると、「薬」が星細胞を死なせ、肝組織がほぼ元の状態に戻っていた。新津さんは「単に肝硬変が治ったというだけでなく、肝組織を再生させる幹細胞の働きも活発になったと考えられる。星細胞がかかわる肺や心臓、腎臓、膵臓(すいぞう)の線維症など、他の病気の治療にも利用できそうだ」という。
HSP47を86年に発見した京都大再生医科学研究所の永田和宏教授は「肝硬変をはじめ線維化疾患の有効な治療法はまだ開発されていない。今回、画期的な方法論で肝臓ではっきりと効果が確かめられた。肝硬変の根本的な治療法として、大いに期待できると思う」と話している。
(以上引用終わり)
私は医学的な事は詳しくないのですが、この実験成功が画期的なのは解ります。ますますこうした医学の進歩に貢献する医学者が増えると良いですね。
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